令和元年11月5日
ヨミドクター より
これまで顕微授精は
どのようにして精子を卵子に入れるか
細かく論議してきましたが
どのような精子を選ぶかについては
良好精子という漠然としたイメージのみで
はっきりとした基準がありませんでした。
●「精子が先の不妊治療モデル」を提案
造精機能の状態を
三つのカテゴリーに分けて考えます。
【第1】奥様に問題がない場合
(避妊しなければ妊娠が可能な男性)
【第2】精子を選別すれば可能な場合
(精子内部に異常が隠れている場合があり)
【第3】重度の造精機能障害の場合
(精子の選別を検討するレベルでない男性)
※この男性が顕微授精をする場合
培養士は、比較的「まし」なものを
探すしかありません。
詳しい精子検査の結果をふまえ
治療が可能かどうかを判断するレベル。
●今こそ、治療の限界を議論すべき
治療する側は、精子の状態が
どこまで悪くなったら
顕微授精あるいは不妊治療を中止するのか
治療の限界を論議すべき時です。
もちろん
最終的に決めるのは夫婦です。
そのためにも治療者側、患者側双方が
精子精密検査の情報を共有することが
とても重要になります。
こうした研究を通じて、私たちは用心深く
精子性悪説の立場をとるようになりました。
精子の質に関する理解が進めば進むほど
どの精子を選んで顕微授精を行うべきか
最終判断をする
培養士の責任は重くなっていきます。
以上
精子研究チームの見解でした。
「今こそ、治療の限界を議論すべき」と
考えてくれるドクターは良心的です。
最近は
ビジネスドクターが横行していますからね。
次回
東洋医学では
『精子の問題』をどう考えるか
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